+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+
『働きマン』
安野モヨコ著
==「現場」の仕事を知る==
+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
~自分らしい働き方を探す~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
- 「自分が本当にやりたいことがわからないんですよ」
大学三年のとき、サークルの後輩のSくんはこう言っていました。
彼は専門学校生でしたが、ほとんど学校には行かず、
居酒屋でのアルバイトばかりながら、
自分が本当にやりたいと思えるものを探していたようです。
話してみると、彼はとても真面目に将来を考えていて、
その話し方はとても筋が通っていましたが、
何か違和感を持たずにはいられませんでした。
「S君は、今の生活をしながら本気でやりたいことを
探しているのだろうか?」
「働きマン」の主人公の恋人、
山城新二は、大手ゼネコンの建設現場監督者。
―俺は何をしたいんだろう
この仕事の何が好きといえるだろう
どこをつくったと言えるだろう
仕事への迷いから一生懸命になれない新二に突然の人事異動。
初めて彼は、激しく後悔している自分に気づきます。
「“この仕事のどこが好きか”なんて考えているヒマがあったら、
もっとちゃんとやっておけばよかった」
と。
一つの仕事を好きになれるかどうか、
自分に向いているかどうかなんて、
一度本気で取り組まないと、
最後までわかりません。
後輩のSくんはその後、
アルバイトが忙しくなったらしく、それから会っていません。
彼は本当にやりたいことが見つかったのか、
それとも新二のように、まだ迷っているのか。
これから会社を選ぶみなさんも、やりたいことを「探す」だけでなく、
何かに一生懸命取り組みながら探してほしいと思います。
遠回りのようで、やりがいを見つけるには、それが一番近道だからです。